2020年8月22日土曜日

Feast of Legends 伝説のごちそう その2 システムの紹介編

 Feast of Legends 伝説のごちそうでは、プレイヤーキャラクターは5つの能力値を持っています。Strength, Intelligence, Charm, Arcana, Graceです。私訳では、体力・知恵・人柄・魔力・俊敏としました。Strengthは筋力、Intelligenceは知力、Charmは魅力と、D&Dに寄せようかとも思ったのですが、それぞれ微妙に指し示しているものがD&Dと異なっています。特にStrength/体力は、D&DでいうCON/耐久力の部分も兼ねてます。イコールではないと示そうと別の訳語を採用しました。
 これらの能力値は1から16の値が与えられます。そうです6面体3つの「3d6」ではなく4面体4つの「4d4」で能力値が決まります。期待値的には2.5×4で10なので、3d6の10.5よりは下がりますが、分散は小さくなるので安定的な能力値が得られそうです。
 能力値で決まる修正値をd20に足したり引いたりして達成値を出すところは多くのd20システムと同じですね。ACアーマークラスはDeffence防御値と呼称されてます。使い方はD&D3版以降とまったく同じで、相手の攻撃判定の目標値になります。ルールブックでも間違ってArmor Class と書かれているところもありますw
 HPは4d4でロールします。残念ながら体力ボーナスは足すことができません。騎士団によっては追加のHPがもらえる。レベルアップ時は2d4+4増えます。
 抵抗/弱点 Ressistance/Weakness、有利/不利 Advantage/Disadvantage、なんかもあります。D&D5版そのまんまです。

 攻撃や騎士団の技Skillで20を出すとFeast Modeごちそうモードです!ダメージが最大値になり、さらに通常攻撃分のダメージロールもできます。最大で2倍です!しかも、次の攻撃で有利を得るため、もう一度ごちそうモードになる可能性も高まります。
 逆に1を出すと大失敗Big Oopsです。考えられる限り最悪な結果になってしまいます。

 いわゆる機会攻撃はCheap Shotです。お安いとかお得が字義通りなんでしょうが、ここは「無料攻撃」にしておきましたw
 小休憩はSnack軽食、大休憩に相当するのが食事になります。食事ごとに1回の騎士団の技なんかもありますので、大休憩に比べて3回放てることになります。

 次回第3回は騎士団の紹介を行います。

ウェンディーズの販促RPG Feast of Legends 伝説のごちそう の紹介

 米国のファーストフードチェーンWendy's(ウェンディーズ)が突如、2019年10月に発表した販促用!?TRPGが "Feast of Legends"(伝説のごちそう)です。プロモーションビデオが用意されていたり、専用のドメイン  feastoflegends.com での展開な上、フルカラーPDF96ページ、5編にわたるキャンペーンシナリオ付きとかなり力が入っております。
 システムの方はかなりダンジョンズ&ドラゴンズ第5版に寄せておりますが、OGL等のライセンス品ではなくロゴもありません。能力値が6つでなく5つだったり、4面体ダイスの使用頻度が高かったりします。
 もっとも特徴的なのはそのバフ/デバフシステムです。プレイヤーがウェンディーズの食事をしてくることによって、プレイヤーキャラクターのそれぞれメニューごとに対応する能力がアップします!これだけなら、「販促用RPGだしな」ですがそこで終わらないのが米国流。なんと、ライバル社製品のメニューをプレイヤーが食べてきてしまうと、デバフを喰らいプレイヤーキャラクターの能力値が減少してしまいます!
 米国は広告全般でネガティブキャンペーンが盛んでわりと他社製品を下げるメッセージを発することが多いのでそういう文化なんでしょうね。選挙なんかでもその傾向強いですし。

 日本語では、下記4つのゲーム系ニュースサイトが紹介記事を書いています。

Gamespark  https://www.gamespark.jp/article/2019/10/04/93588.html
「ウェンディーズ」公式TRPG『Feast of Legends』無料配信開始!―ウェンディーズメニューを食べてパワーアップだ
ウェンディーズが公式TRPG『Feast of Legends』ルールブックの無料配信を開始。その日プレイヤーが食べた料理で恩恵があるユニークなシステムも。

Gigazine https://gigazine.net/news/20191007-wendys-feast-of-legends-trpg/
2019年10月07日 23時00分ゲーム
ウェンディーズがオリジナルの無料TRPG「Feast Of Legends(伝説のごちそう)」を公開、ビジュアルも設定も凝りすぎ&ガチすぎ

ガジェット通信 https://getnews.jp/archives/2224992
ウェンディーズの公式テーブルトークRPG「Feast of Legends」 そうですあのウェンディーズです access_time2019/10/07 20:00 create 6PAC

電ファミニコゲーマー https://news.denfaminicogamer.jp/news/191004e
米国ハンバーガーチェーン「ウェンディーズ」がなぜか公式TRPGを制作し無料配布。フォークとベーコンアーマーを装備しチーズバーガーを食べながら王国を守れ
2019年10月4日 20:49

あとはtogetterでまとめられています。安田均先生のコメントもあります。

ハンバーガー店のウェンディ―ズが無料配布!フォークとベーコンアーマーを装備しチーズバーガーを食べながら王国を守るTRPG「Feast of Legends」
https://togetter.com/li/1413229

 今回、改めて調べて気づいたのですが、TRPGオンラインセッションSNSである「TRPGオンセン」さんに、コミュニティ「Feast of Legends」を作られてらっしゃる方がいらっしゃいます。こちらの方も全訳されて、キャンペーンも完走された模様。羨ましい。システム上は5LVまでしかないのですが、せっかくなので6LV以降はD&D5版にキャラクターをコンバートされたようです。先を越されてしまった。
https://trpgsession.click/community-detail.php?i=commu157066524994

 次回はシステムや、PCが属する騎士団についての情報、世界観についての情報などに触れたいと思います。

2020年8月16日日曜日

関係者業務連絡(再アップ済み)+文字起こしの話

関係者向け

https://www.axfc.net/u/4026358
※パスワード訂正し再アップしました(2020/08/17 21:37)

7月例回のセッション、お待たせしましたが上記にて第一稿をアップロードいたしました。ダウンロードパスワードは事前共有のものになります。まだゲラということで、テキストファイルでアップロードしています。

元シナリオと突き合わせての改稿、ルールブックと突き合わせての、予備知識のない方向けへの適宜解説と補足とルールやデータ・世界観情報への参照情報の付記と改稿、をやるつもりではいます。

その上での大幅な編集は、検討中です。


文字起こしの話


電源+wifiを提供してくれるお店で、ノートPCを使用して10:00-22:00と、12時間ほどかかりました。文字起こし後の字数は3.5万字ほど。3時間23分の自身が参加しよく知っている内容で、おおよそ録音時間の3.6倍の作業時間。文庫本がだいたい一冊10-12万字。リプレイは3話構成が多いから、一応字数の対応としても目安通りのようです。

大学生のときに全く予備知識のない内容の文字起こしをライターさんからアルバイトで請け負ったのですが、1万円の報酬で10時間くらいはかかったので、そうそう甘いバイトは転がってないと思った記憶があります。


ただ、その時と違いぶっ続けで集中して作業できたので、内容への理解度と興味の量は集中力に直結すると改めて感じました。作業を始めるまでは、そうそう集中力が続かないから何日かに分けて作業することになるだろうと思っていたので、自分でも意外ではありました。

最近、実用レベルまで精度が上がってきたという文字入力を、次の機会があれば使ってみたいですが、TRPGセッションに限らず口頭での会話がいかに省略に溢れていて、整った文章になっておらず、かつ一般的な用語でないことばが多いということを感じたので、作業性の向上はともかく、録って出しというにはほど遠いであろうことは予想しています。

単純な文字起こしだけでなく、ある程度その場の文脈を補う形でことばを補い自然な文章に改訂しながらの作業ではありますが、やはり時間はかかりますね。趣味としてやっていくには重たい作業量ですが、逆に3万字超の準創作がセッション時間やセッション準備時間と合わせて20時間でできればかなり効率が良いとも言えそうです。これは、TRPGリプレイに限らず座談会方式で行うコンテンツ全般にも言えそうですが。

あと、実セッション感・リアルセッション感を出すためには、細かい判定の中身や出目、増減しているリソースの実数あたりが欲しいのですが、意外とセッション中はそういったものは口に出されず。「成功しました/失敗しました」だけが多いなと感じました。極論、出目だけを録画するビデオが欲しいくらいに。特に複数個ダイスを振って、一番良い悪いものを選ぶタイプのシステムだと、出たすべての出目がわかったほうが臨場感が出るんですが、口に出されているのは、ほぼ最終の出目だけです。

宣言についても、TCGのようにはっきり言っていることはまれで、(理想的には)「ムーブアクションで前方10mに移動して、マイナーアクションでアイテムのXXを使用して火ダメージ+2、メジャーアクションで特技Aの効果で2回攻撃して、かつその2回攻撃に特技Bの効果で相手にバッドステータスを与えます」みたいな行動宣言ですが、実際のセッションだと「さっきと同じターンの行動です」「判定失敗しました」「じゃ、次」みたいなことがよくわかりました。

各PCのレコードシート記載の仕方もわりと個人個人で異なるメモになっていて、TRPGってシステムを利用した遊びのわりには、そのシステム通りの結果出力・過程記録を担保せずに実セッションは回っているということを再確認しました。

そのため、リプレイとして書き起こすことを前提にセッションするのなら、上記のような行動宣言を詳細に行ったり、各PCのリソース状況を積極的に声に出しながら、レコードシートにもタイムラインとともに記入、判定の際の出目も全部読み上げながら、を意識して行うと、書き起こす人間の作業性やセッション再現性が大きくなるなと思いました。