番外編 週刊少年ジャンプ連載漫画『ぼくらの血盟』に見るブラッドパスな要素
今回は番外編です。2020年10月18日(日)現在、第6回まで掲載されている週刊少年ジャンプ掲載の漫画に『ぼくらの血盟』というものがあります。2020年41号より巻頭カラーでの新連載開始です。
少年ジャンプ公式サイト『ぼくらの血盟』かかずかず
https://www.shonenjump.com/j/rensai/ketsumei.html
緋月シンと緋月コウの兄弟が主人公です。兄シンは第一話の語り部が16歳でそれよりはちょっと年上に見え、以後の話数の描写からも高校2-3年生なので17-18歳。弟コウはランドセルを背負っていたり子どもっぽいため小学校低学年中学年くらいでしょう。
この二人は実は血がつながっておらず、かつ兄は人間、弟は純血の吸血鬼、それも吸血鬼の王族の血を引いてます。兄シンは人間ながら吸血鬼の夫妻の養子となり、その2年後にコウが産まれました。兄と弟は、種族も違い、血の繋がりもない。捕食者と被食者という関係でもある。吸血鬼と人間の通常の「従僕」としての関係性とは異質な血盟。
この二人の種族も血の繋がりも超えた、兄弟としての結びつきがタイトルにもなっているテーマになっています。
現代が舞台
特別な関係で結ばれた人間と吸血鬼が主役
「血盟」という単語
あたりで、『人鬼血盟RPG ブラッドパス』を想起しました。現代に潜む吸血鬼というモチーフは一般的ですし、吸血鬼が人間の血液を必須とすれば、その同盟関係共生関係が諸々のエンタメ作品で繰り返し取り上げられるのも不思議ではありません。
TRPGでバディもの作品が多数登場したり、「うちよそ」「うちのこ」「よそのこ」交流文化が隆盛したその背景について、わたしは無知なのですが、なんらかの時代性や強いイメージソースが背景にある多数の人を惹きつけているのでしょう。
二人のキャラクターの関係性を描く作品に求めるものは様々でしょうが、十代の歳の離れた兄弟、それも種族も異なり血縁もない中で、互いを思いやる姿を描いた作品を好まれる方にはおすすめできる作品であり、こういった関係性をブラッドパスでロールプレイする上でも大変参考になる作品です。
<補足、これまでの各話タイトル>
第1話 血盟の兄弟
第2話 留守番と迷子
第3話 恋は溢れる
第4話 不思議な駄菓子屋
第5話 西山泉生
第6話 譲れぬ絆
作者の方は、プロトタイプとなった読み切り作品「誓約の紅」のほか、ジャンプGIGAで原作者がついた「ヤシロ」という作品を描かれていたようです。
<補足 ブラッドパスの参考作品>
p.292 参考作品
クロス×レガリア 三田誠 角川書店
鬼滅の刃 吾峠呼世晴 集英社
ヘルシング 平野耕太 少年画報社
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